「おまえ、タカシがいるだろ。なんで今更泣いてんだよ。」



タカシって・・・マコの好きな人の名前?



「・・・!」



図星だったらしいマコは俯いた。



今まで秘めていたあたしの黒い気持ちが口に出そうになる。
押さえられない。

マコを傷つけたくないけれど、今まで利用されてたみたいでムカついた。
今までなんではっきりマコに言えなかったんだろうって自分にムカついた。




「ごめん、だけど・・・マコだって、なんで人任せにしたの?ガクの言う通り、好きなら普通追いかけるでしょ?しかも他に好きな人とか作っちゃって・・・あたし利用しないで。」


「っ!」


「マコにすっごい悪いって思ってた。でも・・・もうそんなこと思わなくてもいいよね。」


「私だって!ガクとよりもどしたかった!!でも全然できなかった!ガクは振り向いてくれなかった」


「そりゃぁそうだろ。俺は追いかけてくる女が好きなの。マコは逃げるばかりだったから、振り向けなかった。」


「っっ!!」




マコの目から涙がぽつぽつと落ちる。
いつの間にか、あたしも泣いていた。