あたしはパーを出して、ガクはチョキで、あたしは負けてしまった。



「負けた―…ほら、じゃぁあの階段の上がゴールね!」


「おk、ちーよーこーれーいと!」


「「じゃーんけ―んぽん!」」



今度はあたしがパーで、ガクはグーを出した。



「ふふん♪かっちー!」



そしてあたしは“ぱいなっぷる”と6歩歩いた。

だけど、“チョコレイト”も“ぱいなっぷる”も6文字で、あたしもガクも同じ数で歩いたはずなのに、あたしの方がいっぽガクより後ろにいる。



「あっれー?なんかあたしの方が後ろなんですけど…」



そうあたしが言うとガクがおかしそうに笑いだした。