**side 綾香** ねえ美鈴 私たちが友達になったのは、確かとても小さなことがきっかけで それから『親友』と呼ぶまでに、どれぐらいも時間はかからなかったよね ねえ美鈴 思えばいつも美鈴は選択に迫られた時、私に欲しいものを譲ってくれた 風船の色 1つだけ空いていたブランコ 最後の1個になったイチゴ 『こっちの色が気に入った』 『あっちの遊具で遊びたい』 『もうお腹いっぱい』 本当に?って聞いたら あなたはいつも笑って頷いた