「遠藤さん……」


赤面しているに違いない私は、声を絞り出す。


「この前はどうも」


そう言って遠藤さんは微笑みながら軽く頭を下げた。


「こちらこそ、唐揚げどうもありがとうございました」


返事をしながら私も頭を下げる。


「僕こそ、助かったよ。もらってくれてありがとう」


輝くばかりの美のオーラを振りまいて笑う遠藤さんは、お礼を口にした。


遠藤さんは私が思い描いていた以上に実際は、かっこよかった。


もう一ヶ月も会ってなかったから記憶はおぼろげだった。


顔をハッキリ思い出せなくて美形は美形でも芸能人並みの容姿だと思っていた。


でも、違う。


遠藤さんは超特殊だ。


テレビや雑誌に登場する芸能人など足元にも及ばない。


芸能界にいないほどの美形だ。


こんな素敵な人は地球上どこを探してもいないかもしれないという気がした。


今世紀最高の美形なんじゃないだろうか?


「ところで、この少年は?」


遠藤さんが優の方を見て私に問いかける。


優を見ると、優は涙をこぼしていた。