「もう学校辞めようかなあ」


独り言を言うかのように呟いた。


髪の毛がボサボサで汚れたパジャマを着ている私はどこからどう見ても病人だった。


友達が見舞いに来てくれたというのに気を遣えない。


「私が学校休んで何日になる？」


きちんと整えられた短い髪の小奇麗な制服に身を包んだ花音に尋ねた。


「もう一週間くらい経つよ。ね？」


花音がそばにいる優に顔を向けて聞いた。


「うん」


優が低い声で頷く。


「そっか」


マグカップを手に取りながら返事をした。


「学校楽しい？」


マグカップに口をつけて聞いた。


「薫のいない学校は、つまらないよ」


優が辛そうな表情で答える。


「私もつまらない」


花音も暗然と答えた。


ホットミルクを飲もうとしたけれど熱くて唇を火傷した。


仕方なく白いミルクを息で吹いて私は熱を冷まそうとした。