「葵……」


私の片目から一筋の涙が流れる。


私はこんなに素敵な男性から愛され大切にされている。


そう思えばそう思うほど、嬉し涙が目に溜まる。


葵は落涙する私の頬にそっと指で触れた。


そして、優しく拭ってくれた。


「誰よりも大切だから」


葵が呟くように口にする。


私も葵が誰よりも大切だ。


大好き。


どちらからともなく唇を近づける。


キスをして葵の下唇を舐めた。


下唇を吸う。


愛に応えるように葵が私の上唇を舐めて吸う。


やがて、私も葵も舌を絡めるようになった。


葵の舌使いにとろける。


葵は私をダイニングテーブルの上に倒した。


ケーキの箱が落ちる。


テーブルの上に仰向けに寝かされた。


「もっと気持ちいいことをしよう」


「ここで?」


「誰も見てないよ」


大胆発言した葵は私のスカートの中のショーツを下ろした。


私たちは夕食を食べるのを忘れて愛し合った。