「安心せぃ! 生徒の前にあの子はワシの子供じゃっ!」


「どんな理屈だそれはっ!? 大体なんで保険以外なんだ! 保険はどうするつもりだっ!?」


「あぁ、それはワシが採点するから大丈夫じゃ」


「あんた、自分がどれ位とんでもなこと言ってるのかわかっているのか」


 文部科学省もびっくりである……。というか、これを聞いてるであろう新涼高校の教師共、少しはこの件に関して何か言う事はないのか? お前ら一応、教師なんだぞ?


「……それにしたって、アイツ、そんなに勉強できな――」


「アイツとはなんじゃっ! ぶち殺されたいんかっ!?」


「すんませんっ! もう言いませんっ!」


 机が砕けちらんばかりに、拳を振り下ろす三条父。


 あれ、俺、頼みごとをされている立場だったよな?


「と、とにかく! 俺は嫌だからなっ! てか、テスト勉強くらいあんたが教えろよっ! 一応教師なんだし!」


「体育以外はさっぱりじゃっ!」


「アンタそれじゃあ、ただの運動好きのおっさんじゃねぇかっ!」


 その体育の授業も適当なんだもんな。