「あのなぁ…。俺、教員免許持ってるから。」
「嘘。」
「嘘じゃねぇよ。」
透が教員免許持ってるとか…そんなの聞いた事無い。
「で、友達が良い職場あるって言うから聞いたら…」
「教師だったんだ。」
「そういう事。」
透はそう言って、私の前から隣に移動する。
「で…でもさ。何で教師になるからって…別れる事になるの…?」
「あー…。いや、その…玲奈の学校なんだよ。」
「ハ…?」
私は透を見る。だけど、透はベッドにもたれて天井を見詰めている。
「何、それ。」
私と付き合うより、仕事もらう方を優先したって事…?
そんな事が脳裏を過る。