それを聞いて、あたしは泣きそうになった。 あたしと一緒でキョトンとしている麻奈をるいは睨んだ。 「あたし、聞いた。 ゆうまがあずに告ったその直後、 あんたがゆうまに『あたしと付き合わないとあずをイジめる』って言ったのを。 そんなことして、何になるの? ゆうまが自分を好きになってくれるって思った?」 そこまでるいは告げると、黙った。 麻奈はカタカタ震えるこぶしをぎゅっと握る。