まぁそうだろうなと思い、ついつい失笑してしまった。


『次は、塑兎華公立高校前・・・塑兎華公立高校前・・・』


電車の中にアナウンスが流れた。


しばらくすると、電車がゆっくりとまった。


あたしは座ったまま横にゆれる。


麻奈はまったく揺れてなかった。


電車のドアがぷしゅぅ、と音を立てて開いたのと同時に、あたしは立ち上がる。


「じゃあね、麻奈」


麻奈に向かって手を振り、ドアの外へ出ようとすると、


麻奈に手をつかまれた。