「あたしも一緒にたべていい??」


そこへ、さゆかとおんなじで今年知り合った奈々が来た。


「うんっ、屋上でたべよ」

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「あずは文化祭のミス塑兎華(そうか)出るよね?」


あたしたちしかいない屋上の真ん中で腰掛けるあたしに、奈々はふいに聞いてきた。


ミス塑兎華とは、あたしたちの通う塑兎華高校の文化祭で行われるミスコンみたいなものだ。


あたしは正直言って、自分が美人なことを自覚している。


あったりまえじゃん、と言いたいとこだが、さすがに言えない。


「う~ん、出る人いなかったら出るかも」


さゆかはあたしの答えを聞くと、勢い良くコンビニのパンの袋をバリッとあけた。


「よっしゃ、うちのクラス優勝候補~♪」


塑兎華文化祭は、屋台/出店・ミスコンで総合評価され、一番優秀なクラスに学食1週間無料券がもらえるのだ。


「あれ、さゆかは”学食は不味い、コンビニの方がいい”って言ってなかったっけ??」


るいはピンクの小さい弁当のフタを開けながらさゆかに訪ねた。