「ん？あぁ、教室通りかかったらあずが見えたから襲われないように監視」


ゆうまは愉快そうに笑う。


心の中がちくんと音をたてる。


どんだけなんだよ、コイツは。


「そっかぁ・・・ぁ、さゆかとはどう？」


何気なく聞いたつもりだったが、地雷を踏んだらしい。


ゆうまは顔をゆがませ、下をうつむいた。


「・・・あぁ」


「・・・」


ゆうま的にうまく対応したつもりなのだろうが、あたしはゆうまの中に何かあるのを感じとった。


「もしかして、好きな子できたとか？」


場を明るくしようと、冗談まぎれにあたしが言うと、ゆうまは頬をひきつらせ笑った。


・・・もしかして図星？