小テストの用紙が前から回ってくると、すぐ後ろに渡す。


筆記用具は出さなかった。


あたしはテスト用紙を手にとって眺めるだけだった。


そこにはわけ分からない記号、数字が並んでいる。


こんなことを一生懸命する人たちは、あたしには到底理解できなかった。



小テストが集められ、ぼんやりしていると小さく几帳面におりたたまれた紙が回ってきた。


「・・・?」


広げてみると、かわいらしいキャラもののメモだった。


るいからきたものだ。


ちらりとるいを見てみると、るいは黒板を眺めていた。


再び紙に視線をおとす。


そこには、るいのかわいらしい丸い字でこう書いてあった。