さゆかとゆうまが会っている所を見てしまった後、あたしは頼りない足で校舎へ戻っていった。
屋上に上ろうと思って階段へ行ったが、途中で授業のチャイムが鳴ったので教室へ戻った。
フラフラと自分の席へつくと、ぎろりと先生に睨まれる。
「樫山、前の時間に数学の小テストだと伝えたよな?」
「・・・はい」
「授業5分前に席に座り自主勉をするのが普通じゃないのかぁ?」
「すみません」
先生は明らかに嫌そうな顔をした。
あたしを軽蔑するような目。
さゆかと奈々は心配そうにあたしを見ていた。
るいは何もなかったかのように普通にしている。