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「ねぇ、みてみて♪」


いつもの4人しかいない屋上で、さゆかは手の甲を外側にしてあたしの目の前に差し出した。


さゆかの整ったきれいで長い指には、銀色に光る、小さくかわいらしいピンクの石がついた指輪がはめられていた。


指輪はとても華奢で、さゆかにぴったりだった。


「昨日デートして買ってくれたんだぁ」


さゆかが嬉しそうに言うと、るいも嬉しそうにした。


「良かったじゃん!幸せだね♪」


「長続きしなよ!」


奈々とるいがさゆかを茶化し、さゆかは顔を真っ赤にした。


素直に喜べない自分に、あたしの胸はチクンと音を立てる。


自分に腹が立つ。


さゆかが幸せで、何も悪いことはないのに。


「・・・ね?あず」