わかってる。
撮ろうなんて言ってくれる柊じゃない。
いつもいつも、話すのはあたしだけ。
メールするのだって、返事来たことない。

最初に言われてたよ?
わかってたよ?
でも、なんで羚蘭ちゃんだけ特別なの?

もうやだ。
わかんない。

こんな風に思うあたしが一番ヤダ…。

ぼやける世界。
くっついて笑う二人。

やだよ。

「くっつかないで…」

届かないくらい小さな声で呟く。
きっとあたしの気持ちに気付いてるのは、瑠奈と柊だけ。


この声は誰にも届かない。