「突発的じゃないって…なおさら変じゃないか……」
「この変化は、ネブラによる時間歪曲が重なった結果によるものなのです」
「ネブラ……?」

また聞き慣れない単語だ。

「ネブラは、時間軸内に発生した『矛盾』が具現化したものです。」

ますます分からない。

「宇宙がビッグバンによって生まれてから宇宙が消えるまで天文学レベルの時間が存在します。この時間ですが、宇宙が生まれる前から予めどのように流れるのか決まっていました。貴方がいつ生まれいつ死ぬのかも、ビッグバンが起こる前から決まっていたのです。そして宇宙が生まれ、時が流れ始め、予め決められていた通りに時間は流れています」
「え~と。うん、何とか分かる」
「しかし、時間は予定通り流れることはありません。必ずどこかで歪みが生じてしまうのです。その歪みを使って魔物を生み出す者達を『ネブラ』と言います」「そのネブラが、世界をこんなことに?」
「そうです。ネブラを野放しにすると間違いなく今の状態になります。こうならないように、私達タイムトラベラーはネブラと戦い続けているのです」