確かに用はあるけど、気持ちを確かめに来たなんて言えないよ!


「その、あの……」


私が口ごもっていると、西園寺くんは席から立ち上がりこちらに近付いてきた。

「さ、西園寺くん?」

途端、私の心臓が早くなり始める。

西園寺くんはゆっくり歩いて来ると、私の前で足を止めた。

じっと見られて、私は固まってしまう。


「あ、な……何?」

西園寺くんの手がすっと伸びてきて―――





「ふぇっ!」

「……ぶはっ!」

は、鼻つままれたっ!

間抜けな声を出した私を見て、ふき出す西園寺くん。

ちょっと!ヒドいよ!