「そっちは4人もいて、卑怯だと思わないの?」

「……卑怯、ねぇ。こいつらは何もしねぇよ。お前と向き合ってんのは俺だけ」

何よ、それ……!意味が分からない。


私が怒りに顔をゆがませても、西園寺くんはそれを楽しんでるみたいだ。

「お前さ、助けてやったヤツらが逃げて、自分がこんな目に合ってんのはいいワケ?」

「……どういう、意味?」

「あいつらの方こそ『卑怯』だと思わないのかって事」