そんな訳で私がしぶしぶ了承すると、西園寺くんは機嫌よさそうにニヤリと笑った。

「んじゃ、行くぞ」




けれど、ものの数分ですでに私はこの答えに後悔を抱いていた。


西園寺くんと一緒に登校するという事は、必然的に彼の友人達にも会うという訳で。

そうすると、周りは怖い人でいっぱいになってしまうという事なのだ。



これって、余計に良くないんじゃあ……?

―――なんて言えるわけもなく、私は彼らに囲まれながらなるべくうつむいて歩いたのだった。