西園寺くんが?毎朝私の事迎えに来る?
嘘でしょ?
信じられない……
でも現実に彼はそこに居て、眠そうな顔で私を見ている。
「あの、でも、そんなのいいよ……」
私は思わず断ってしまう。
だって、西園寺くんと登校なんてしたらますます学校で目立ってしまう。
演劇の舞台で目立つのとは、ワケが違うよ。
「あのな、また昨日みたいな事があっても痛い目みるのは俺なんだよ!……お前だって怖い思いしたくないだろ?」
「う……」
私は、西園寺くんの痛々しそうな傷跡を見る。
そうだよね。
また怪我させちゃ悪いもんね……。