「な、何なの?……そこ通して……」

私が口を開くと、好き勝手に話していた彼らが睨む。

「……っ!」

私は息を呑む事しか出来なくなる。

「とりあえず、連れてこーぜ。違ったらそん時考えりゃいいじゃん」

「だな」

そう言うと、彼らの中の一人が私に手を伸ばしてきた。

腕をつかまれる。

「―――やっ!放して、下さい!」

「いいから付いて来いっつの」

「やだ!止めてっ!私は関係ない!」

「……仕方ねぇな」

その直後、お腹に重い衝撃があって息が詰まる。

殴られたと気付いた時には、足元から崩れ落ちていた。