「寺島、正直に話せ」
不穏な何かを感じたのか、その目は明らかに怒っている。
「あの、その」
言ったら絶対怒られるって分かってるのに、怖くて言えないよっ。
「あのヨウジってヤツと居たのも、関係あんだろ?」
うっ、当たってます。
私は散々迷った挙げ句、とうとう西園寺くんの無言の圧力に耐えられなくて昨日の事を話してしまった。
「……ふーん」
西園寺くんの冷ややかな目線が私に刺さる。
「羽村に協力を、ねぇ」
だって、羽村さんに頼るしか方法がなかったし。
「あれだけ俺らみたいなヤツを怖がってた寺島が?」
切羽詰まると、何でも出来るもんだよね!
「……服、男物だよな」
あ、洗って返さなきゃ!