私達以外の蘭高生は、西園寺くん達の仲間と合流して廃ビルの近くに待機しているみたい。



ちなみに五代という人は獅龍迅雷の頭の人の名前だそうだ。


「―――来たぞ」

羽村さんの顔が厳しくなって、陽二さんも隣のビルを凝視した。

私も、こっそり窓の方を見る。


西園寺くん達の前に現れたのは、ずいぶんとガタイの大きな人だった。

髪は金髪で、襟足が黒い色をしている。



すごく怖そうな人なんだけど、大丈夫かな……。





すぐに西園寺くんから来ると思った連絡は、なかなか来ない。

「まだかよ、西園寺のやつ」

「多分タイミングを見計らってるんだろ。見ろ、獅龍の奴らが集まって来たぞ」

西園寺くん達のいる所に、次々柄の悪い人が増えていく。