「じょ、冗談止めて下さい!羽村さん!」

焦った様子で私を後ろにかばう陽二さんを見て、羽村さんは声を上げて笑い始めた。

「じゃあお前でいいな、ヨウジ!さっさと告っとかねぇと望み無くなるぞ」

「告っ……」

言葉に詰まった陽二さんがこっちへ振り向いて、私を見て固まった。

その顔が真っ赤になっていく。

つられて私の顔も熱くなってしまった。



「あ……、あのさ」

ちょ、ちょっと陽二さん?

羽村さん達全員の目線が向いてるんですけどっ!

何だか、ドキドキが段々と早くなっていくのを感じる。



「明日さ、上手くいくといいな」


「……え?」

思わず、間抜けな声で返事をしてしまう。



「―――はぁ」

羽村さんの盛大なため息が聞こえてきた。