「それじゃ、明日」
話が終わったらしく、西園寺くんがそう切り上げる。
「上手くやれよ」
「分かってる」
羽村さんの嫌みに、西園寺くんはいつものあの笑みを浮かべた。
彼らが別れた後、私は頃合いを見計らって羽村さんを追いかけた。
バタバタと走り寄ると、羽村さんはそれに気付いて振り返る。
「―――お前、」
驚いてるみたい。……当たり前かな。
「羽村さん、私、お願いしたい事があるんです!」
「話は分かったが……お前、その格好は目立ち過ぎる」
羽村さんに言われて、私はハッと自分の格好を見た。
確かに、校外で体操ジャージは目立つよね……。
「あっ、ごめんなさい」
「とりあえず、今学校を抜けたら目立つな。学校終わってから会うか。今日の当番は……」
羽村さんが携帯をチェックしだす。