その予想が当たっていたのか、数日後の金曜日に西園寺くん達の様子がいつもと違う事に気が付いた。


その日だけで何度も西園寺くんと嘉川くんが怖い顔で話しているのを見たし、彼らの仲間も何だか浮き足立っているように見えた。



体育の授業中、フェンスの向こうを私服姿の羽村さんが歩いて来るのを見つける。

あの人の髪、真っ赤だからすぐ分かるんだ。

気になった私は、保健室に行くふりをして彼らが向かっているであろう校門へと急いだ。



近くまで行くと、西園寺くんと嘉川くんがやってくるのが見えた。

私は慌てて身を隠す。



「いよいよか」

羽村さんが言った。