3日間に及ぶ、舞とヴィーラヴの密着取材――。
編集長や出版社の「戸惑い」など知った事か――私はあなた達よりも「人生」の質で抜きん出た――。
魂が照りつき、心は快で炙られる――。
「はぁ――――」
偽りの「高揚」から数日――密着取材初日――。
そうなのだ――よくよく考えてみれば「妙な」話だ――。
私は、舞がいるであろう、太陽の光がガラスウォールに反射し、眩しい輝きを放つタワーの先端を目をしかめながら見上げる――。
「あそこに舞が――」
再会――。
舞は私を、こんな私をどう迎え入れるのだろう――。
エントランスを抜け、受付で名前を告げる――「お待ちしておりました」とばかりに、磁気カードの入ったストラップを渡され、受付の奥にある役員専用エレベーターを案内される――。
言われるまま歩を進め、エレベーターの前に立つが「普通」のそれとは勝手が違う――。
「あっ――」
首にかけたストラップの磁気カードをエレベーターの認証部分に「勘で」かざす――。
扉が「すぅっと」開き、私はエレベーターの内部に収まった――。
扉が閉まり「勝手に」上昇してゆくエレベーター――磁気カードに階数が指定されているのか――。
静かな空間――何故か感じる「気だるさ」――。