「だから、特別重要な役割も背負っていないし――――あぁ、それと舞ちゃん達が死んだ後は、しばらく放置だから――――」


「何もしないって事――」


「そう――誰もいないから死を嘆き、祈りを捧げる者も、亡骸を処分する人間もいない――ちょっと言い方は悪いけど――――」


「つまり、野ざらしなのね――私達は――」



「辛いかい――――」


「わからないわ――」


「今までが、贅沢過ぎたんだよ――――きっと――」



「ふふっ――――そうかもしれないわね――」



「あれぇ、何その達観した感じ――――」




 その後数日、ミネルヴァと、「こんな感じ」のメールのやり取りが続いた――――。





 それは、私達への御披露目であり、私達が存在した証明であり――――墓標なのだ――――。



 アイドール達を、ミネルヴァはそう総括した――――。



 御披露目――私達が物事の真偽を見抜けられるのか――――礼子さん側からの挑発と罠――。




 しかし――誰も疑いもしない――アイドール達が人間ではない現実を。私に至っては、もう彼女達の虜にさえなってしまっている――――。