「こんなとこでなにしてんの~?」
あたしは黙って水を出した
「あらあら~親切ね~顔を見るのは久しぶりだけどぉ~」
『話があるの・・・』
「あんたもあたしと同じで男に捨てられるのよ~あはははは~」
『いいかげんにしてよ!!!あんたと一緒にしないで!あたしが今までどんな思いでいたかあんたには分かんないでしょ!?』
「母親に向かってあんたはおかしいでしょ~それにあんたの思いなんて分かりたくもないねぇ~」
『今さら母親のまねしないでよ!今まで母親らしい事一つもしたことないくせに!!』
「母親らしい事~生んでやったんだから感謝しなさいよぉ~」
『誰も生んでとか頼んでない!!そんなんだからお父さんにも捨てられるんだよ!!』
言った後に気づいた
お母さんがどれだけお父さんの事が好きだったかと・・・
お母さんは固まっていた
禁句だった・・・
『もういいよ・・・こんな家出て行くから・・・慶太と一緒に住むから・・今日はそれを言いに来たの・・・じゃあね もう会う事はないから』
「・・・・行かないで」
『はぁ?』
「理央が居なくなったらあたしは本当に一人になってしまう・・・誰もいなくなっちゃう・・・グスッ」
お母さんが弱音を吐いている姿初めて見た
覚えている範囲でいつだって強気だったお母さんが
泣いてる