何で忘れていたんだろう…

絶対に忘れてはいけない人
なのに…

あたしは目を覚ました


『ここ…はど……こ?』

「理央!目覚ましたか!ここは保健室だ」

『あたし…倒れたんだ…慶太……忘れていてゴメンね……』

涙が頬を伝って流れた


「記憶戻ったのか!?」

『う…ん』

「よかった……」

『告白の返事………』

「えっ?」

『取り消して……』

「はっ?」

『あたしも慶太の事が……好きなの……』

「まじで!?」

『うん…』

「よっしゃ〜!」

そう言って慶太は

あたしを強く抱き締めた

体を離した後

見つめあい

あたしの顔に慶太の顔が

ゆっくり近づいてくる

反射的に目を閉じた

あたしの唇に慶太の唇が

重なった

人生で一番幸せな一時でした。