「最近、家に帰ってないって?」 「……なんで知って、」 「真知が心配してたから。それで、純子と一緒にいて何かわかったの」 シンと静まり返ったホーム。あたしの心臓の音が聞こえてしまいそうで、ぎゅっと左胸を押さえる。 「全然。俺といるときの彼女は、優しいし、幸せだとも思う。だからこそ、何を信じていいのかわからないんだ」 千秋が小さく首を横に振る。 弱弱しい声音が、響く。 「そんなことを、なぜ俺に話すの?」