「あの・・・あたしは、なにゆえここに?」


彼女にもらった水を一口飲んで、そう尋ねてみる。


「ああ、まだお話していませんでしたね」


そういって彼女は、「アレック」と
ドアに向かって声を出した。

しばらくして、走ってきたのは
白い毛並が美しい一頭のゴールデンリトリバー。


わー、綺麗で大きい犬・・・。
あれ、この犬の首輪見たことあるなぁ


「私は、先程貴方が助けていただいた
この犬の飼い主です。」


犬を脇に置き、撫でながらそう言う彼女。


「・・・へ?」

そういえば、見たことある
このペリドットの敷き詰められた嫌味な首輪。

さっき、馬鹿みたいに川に飛び込んで
助けた犬だったのか!!