慣れない乙女チックな部屋の雰囲気と
これまた慣れない部屋の広さに妙にむずむずする。
しかし、その少しの緊張は
そう長くは続かなかった。
次の瞬間、小さな緊張は
大きくに膨れ上がったのだ。
コンコン、と部屋の木製でできた巨大な扉ごしに
外からノックが聞こえた。
「は、はい・・・」
と慣れないながらも返事をしてみる。
キィ、とお洒落な音をして扉が開く。
と、其処に立っていたのはお姫様。
っていうのは真実ではない。
でも、大袈裟じゃなく
実際に部屋に入って来たのは
どこかのお姫様なんじゃないか
と思うほどの美少女。
「よかった、起きてらしたんですね」
そう微笑む彼女に、
まるで漫画のように私は失神寸前だった。