少しほっとしながら浮かした腰をそのままイスに沈めると、立っていた女子も次々に座っていた。 ガタガタ、とイスが動く音を聞きながら、私の視線はステージ上に向けられていた。 …さっきの女子の声の原因と思われる存在が、そこにいた。 「…じゃあ、改めて名月先生の挨拶から…」 「あ、はい」