ふっ、と名月先生は笑うと、私から離れて氷の準備を始めた。

氷を袋に入れて白いタオルに包んで戻ってくると、それを私の顔にそっと当てる。




まじまじと私の顔を見つめられて、心臓がまたばくばくとすごい勢いで脈を打つ。

今、もし脈なんて測られたら完全にバレてしまうだろう。


…まぁ、脈を測る必要なんてないだろうけど。