「美咲、ごめん大丈夫?」 その声に瞼を上げると、たくさんの人が私を覗きこんでいる様子が見えた。 周りが暗くなったように感じたのはこのせいか、なんてぼんやりと思った。 口を開かない私に、ボールを打った子だろうか、声をかけてきた子が私を心配した様子で見つめてくる。 「…大丈夫、大丈夫。 ぼーっとしてたから…ごめんね。」 「宇野、大丈夫か?」