ずっと、名月先生の傍に行きたいと思っていたのに。 いざ目の前にいると真っ赤になりそうで、泣きそうで、心臓が破裂しそうなんて。 私、本当にどうかしたんじゃないだろうか。 「もう廊下でぼんやりしていたらだめですよ」 歩き始めた私の背中に、名月先生の言葉が飛んできた。 驚いて振り返ると、名月先生はもう歩き始めていて、名月先生の取り巻きも一緒に歩いていってしまった。