「貴女が悪いんじゃないですか? 僕も見てましたけど」


名月先生はギャルの言葉も芽衣の呟きもさらりとスルーして、揉めていた原因について触れた。

名月先生がにこりと笑顔をギャルに向けると、それに反応してぽっとギャルが頬を赤らめる。




「そ、そうでしたかぁ? ごめんねぇ、ついカッとなっちゃってぇ!」

「……」

「…も、もういいよ、こっちこそごめんね。 芽衣、ほら、次の授業遅れるよ」


名月先生の言葉で手の平を返したようにコロっと素直に謝るギャルに、芽衣は頬を引き攣らせたまま固まっていた。

そんな芽衣とギャルを見つつ、苦笑しながら私が代わりにギャルの言葉に応える。