「った、」


あまりにぼんやりしていたせいだろうか、先生を取り囲んでいた女の子のうちのひとりとぶつかった。

…正確には、ぶつかられたんだけれど。




「ちょっと、気をつけてよ!」

「あ、ごめ「気をつけんのはそっちでしょ、ちゃんと周り見なさいよ」

「ちょ、芽衣、」


運悪く、ぶつかってきたのは気が強そうなギャル系の女の子。

反射的に謝ろうとした私の言葉を遮って、芽衣は冷たい目線でそのギャルを睨み、お得意の毒舌でバッサリとギャルにそう言い放った。