正直、自分でもよくわからないくらい名月先生のことが気になっていた。 遠くからしか見ることが出来ないし、私も先生に群がる女の子達のように先生に近付きたいと思っていた。 同時に、なんだかそういうのとは少し違うような気がした。 私は、ミーハーな気持ちで先生に近付きたいわけじゃない。 群がって煙たがられたくもない。 …そうやって、臆病な自分を正当化させたいだけなのかもしれないけれど。 「美咲、先に行くよー?」