「ねー聞いた?
このクラスにすごーく
かっこいい人いるみたいだよ」 

 
南はこの通り、
色々なところから
情報をつかんでくるんだ。


 
「ふーん、そうなんだ?」
 
 
「まあ想像はしてけど。
しょうがないかー。
菫、男に興味ないもんね。
ほーんと、
かわいいのにもったいない。」
 
 
 
「・・かわいくないもん。」

南はほんとに美人で。
嫌味にしか聞こえないんですけど。
 

 
「ほんーと鈍感 !」
(男子たちも見向きもされないで
ほんと可哀想よねー。)
 
 
「え?なに?」


「んーん。なーんも」
 

 
そんな会話をしていると
学校の放送が入った。
 

"始業式を始めるので
全生徒体育館に集合して下さい。
繰り返します、始業式を――――"

 
「じゃあ菫、
体育館行こっか?」
 
 
「うん」
 
 
そして私たちは体育館に向かった。