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ガラス扉を開けると
そこには白い螺旋(らせん)階段があった。

 
そこを上ると
広い屋上に辿り着いた。
 

 
屋上には何もなくて殺風景だった。





「図書館にいたから。」



急にそう言われたので
何のことかなーって思っていると
続けて彼は言った。



「屋上開いてないからついてきた。」
 


そういう彼に

私がさっき質問したことに
答えてくれてるんだなと思った。
 
 

 
「わざわざ来てくれるなんて
 優しいんですね。」
 

そう笑って言うと、

"俺が屋上行きたかったから来ただけ"


そう言うので、
きっと優しい人なんだなって思った。









「座れば?」
 
少しの間立ち尽くしていた私に
そう言ったので座ることにした。