「は?」

「髪、きもちいい」


私が言うと、和泉は目を大きく見開いて、みるみるうちにかぁぁっと顔を赤く染めた。


「…な、に触ってやがんだよ?」

無意識だったから、その言葉で私は我に返る。

「だぁぁあっ‼…ごめ、わ、私、外に行ってくる」


私はだんっ、と立ち上がると慌てて外に出た。

高鳴るな、心臓‼
通常運転に戻れー‼

私は取り敢えず走った。