「お母さん、もしかして相手の方ってすごいお金持ちなの?」



私の震える声にお母さんはのんびり答えてくれた。


「さぁ?お母さん、そういうことわからないわ。けど、いい人よ」

「ふーん。あ、でもさ、再婚するんだったら、苗字変わるんだよね…?」



「ふふふ、どうでしょーね?」


お母さんは意味ありげに笑っていた。