図書館につくと、受付カウンターのところに赤茶色の装丁の本がおいてある。サリサのもうひとつの魂が入っている本。
「うわー、あやしさ満点だよねー」
私は近づき、表紙をなぞる。呼吸を感じて、ああ、サリサは生きているんだな、と実感する。
「止めてください!!」
鋭い制止に振り向くと、アイリスが立っていた。
「アイリス…」
「そんな事をしなくていいんです…!!逃げたっていいんですの、だって、私たちが、なんとかしなくちゃいけない事でした、私たちがあなた方を巻き込んじゃだめだったんですの。」
どこまでも私は他力本願で、とアイリスが叫ぶ。
「アイリス、間違えないで、私は、私の意思で、私のために行くの」
だから謝らなくていい。
勢いよく本のページが開かれる。にゅるん、と白い腕のびて私を手招きする。
行くから、待ってなさいよ。
私はアイリスを見て笑った、いってきます、そう伝わるように。意識を本に向けると、私の意識がその中へ吸い込まれていくのがわかった。
―…
「いって、しまいましたの?」
アイリスは残され、呆けたように呟く。
「うわー、あやしさ満点だよねー」
私は近づき、表紙をなぞる。呼吸を感じて、ああ、サリサは生きているんだな、と実感する。
「止めてください!!」
鋭い制止に振り向くと、アイリスが立っていた。
「アイリス…」
「そんな事をしなくていいんです…!!逃げたっていいんですの、だって、私たちが、なんとかしなくちゃいけない事でした、私たちがあなた方を巻き込んじゃだめだったんですの。」
どこまでも私は他力本願で、とアイリスが叫ぶ。
「アイリス、間違えないで、私は、私の意思で、私のために行くの」
だから謝らなくていい。
勢いよく本のページが開かれる。にゅるん、と白い腕のびて私を手招きする。
行くから、待ってなさいよ。
私はアイリスを見て笑った、いってきます、そう伝わるように。意識を本に向けると、私の意識がその中へ吸い込まれていくのがわかった。
―…
「いって、しまいましたの?」
アイリスは残され、呆けたように呟く。