血液が煮えたぎるみたいに、
体中の熱がぐんぐん上昇して頬っぺたに溜まっていく。

列の一番後ろの席にいる私たちを誰も見ていない。


今の状況に軽くついていけない。
でも夏女くんを見ることなんて出来るはずない。


それでも、夏女くんは


「…おい、こっち見ろ。」


意地悪で

「見ろって……じゃないともう一回するぞ。」

意地悪で


「…このサディス…ンっ…」



静かに唇を落として。