「家に帰ればすぐに無言電話がきたり、バイト帰りだって誰かに尾けられてる気がするって、ぜってぇヤベぇよ!」


ヤバぇよって言われても、尾けられてるのは気のせいかもしれないし、無言電話はただの悪戯かもないし、実害が無言電話だけだし…大丈夫かもしんないし?
なんて答える呑気な姉に、呆れた顔で拓哉は言った。

「じゃあそろそろ予備校生の弟を開放していただけませんかね?」


無事に姉をマンションまで送り、拓哉は実家方向に足を向けた。


「明日もお願いねー」