「あの〜、すいません!」

女性が顔をあげると、立っていたのは小学生くらいの男の子。
茶色いコートに灰色の帽子、昔見たテレビの探偵ルックによく似ている。
しかも肩にはちょこんとフクロウが乗っていた。

「里中愛美さんですよね?」


「はい…」
戸惑いながら女性が答えると、男の子はニッコリと笑い、



「御依頼頂いた心探偵の者です!」

と声高らかに自己紹介を始めた。