一息着いたところで、榊原さんが質問して来た。

「では藤瀬さんは、小出さんの方が好きだって事ですね？」

「美咲の事も好きだけどね」

「それはNGだって事、私は言ったハズですわ」

　美咲が横から言って来る。

「ハッキリしてくれないと、コッチも困るんだけど」

　ああーもぉ！

　俺は思わず自分の頭を掻きむしった。

「そんな事を言うんだったら俺は！　今のまま、小出さんとの交際は続けさせてもらうぜ！」

　ついつい、ムキになっちゃった俺。

「なーに、それー!?　まるで、ヤケクソで言ってるみたいねー!?」

「何とでも言えよ！　コッチは二者選択を迫られて、面倒くせーしよ！」

「ったくもぉ！　和也ってホント、優柔不断なのよねー」

　美咲の方は呆れた表情を見せている。